波動情報 研究室

武藤憲司 教授

分野 騒音制御、音響信号処理
プロフィール
出身地
愛知県豊川市
趣味
スキー
学生の皆さんへ
学生時代は沢山の時間を注ぎ込んで取り組めます。充実した日々を過ごしてください。
キーワード 音響、アクティブノイズキャンセラ、骨伝導スピーカ

騒音のない快適な音環境の実現をめざして

  • アクティブノイズコントロールの評価実験
  • 音と映像の印象評価実験

それぞれが快適と感じる音環境をつくる

私たちは常に何かの音に囲まれて生活しています。音は人によって心地よいと感じたり、不快に感じたりと個人差がありますが、不快と感じる空間で日常を過ごすことはストレスになります。私の研究室では、一人ひとりが快適と感じる音環境の実現をめざし、そのために必要な音響工学の研究に取り組んでいます。 音は距離や障害物の有無、空間の広さなどで、伝わる時間や響きが変化するので、まずは信号処理の技術を使って騒音となる音響を計測します。計測ができたら、そのデータを元に騒音除去に適した音波を作り出し、その音波で騒音を打ち消します。わかりやすい例としては、飛行機の機内で使うヘッドホン型の消音装置です。飛行機に乗るとエンジン音が気になりますが、このヘッドホンをつけると、周囲の声や音は聞こえ、エンジンの音だけが聞こえなくなります。これはヘッドホンからエンジン音だけを打ち消す音波が流れているからです。

ソフトとハード、両方を使いこなせる人材育成

ほかにも、音で快適な環境を作るために、例えば、その場の状況に合わせて騒音の制御を行う多チャンネルアクティブノイズコントロールの研究や、電話の音質をクリアにして、その場で話しているような臨場感を提供する装置の開発などに挑戦中。“静かな音環境を提供する”。この目標に向かい、学生たちと試行錯誤をしながら、日々研究を行っています。また研究室では、月に一度、進捗状況を皆に発表する機会があるので、資料をまとめる、プレゼンするなど、社会人として必要な力を総合的に身につけることができます。その後は、学生が幹事となって打ち上げを行うなど、学校に来るのが楽しくなる雰囲気づくりも大切にしています。今後はソフトの知識とハードウエアの技術、両方を知り、使いこなせる人が必要不可欠です。10年後はどのような音環境になっているかを楽しみに研究を続けていきたいと思います。

研究室リスト