生体通信工学 研究室
堀江亮太 教授
分野 | ブレイン-コンピュータ・インターフェース,生体情報工学 |
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プロフィール |
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キーワード | ブレイン-コンピュータ・インターフェース、バイオサイバネティックス、生体情報工学 |
脳活動と情報通信システムを融合した新たな技術の開発
脳活動を活かした情報通信システム開発
センサーで測定された脳活動を信号処理し、コンピューターや機械を操作する技術が「ブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)」です。そして、家電や車など私たちの身の回りにあるモノやセンサーに通信機能を持たせ、インターネットを介して自動制御する情報通信システムを「インターネット・オブ・シングス(IOT)」といいます。研究室ではBCIとIOTの技術を組み合わせ、ユーザーが「こういうものがあったら便利だな」という未来志向に基づいたシステムづくりをしています。脳科学や情報通信の技術は日々進化しており常に課題が見つかりますが、私は学生が社会に対して持つ問題意識が、その時代における最も新しい研究テーマだと考えています。問題解決のために学生が何を知りたいのか、どのようなスキルを身につけたいのかを大事にしながら研究を形にするための指導を行っています。
視線を動かすだけで家電を操作!?
私たちはBCIの技術を活かし、眼鏡型の情報端末「スマートグラス」を使った家電操作の研究をしています。まず脳波計とスマートグラスを装着したユーザーが操作したい家電に意識を集中し、その時に生じた脳波を脳波計で検出します。そして、脳波を受信したスマートグラスで画像処理を行い、ユーザーが見ている家電を認識。その家電とスマートグラスが通信することで電源が入るので、首や視線を動かすだけで家電を操作することが可能です。また、BCI技術を使った電動車椅子も開発しており、実用化に至ればコントローラーを使わずに、ユーザーの思う方向へ車椅子を進めることができます。将来的にはBCIとIOTの技術で、事故や病気で手足が動かなくなった人が一般人と同じように生活できる社会を実現したいと考えています。BCIは未来を変えるシステムを開発できる魅力的な技術なので、ゲームなどのエンターテインメントでの応用も視野に入れ、研究に取り組んでいます。