無線通信ネットワーク 研究室

行田弘一 教授

分野 安全安心のための情報通信技術
プロフィール
出身地
長野県軽井沢町
趣味
ウォーキング,ガーデニング,アマチュア無線
キーワード 無線アドホックネットワーク、災害時情報通信、ロボット間通信

緊急時でもしっかり繋がる通信システムを考えよう

  • アドホックネットワークのシミュレーション画面
  • 研究室での進捗報告会の様子

災害時こそ使い慣れているものを

地震などの大規模な災害が起きた時、多くの人が家族や友人と連絡をとろうとすると回線が繋がりにくくなり、携帯電話が利用できなくなります。私たちは、災害時でも普段と同じように携帯電話を使えるように、情報端末だけで直接、データを送受信できる無線通信システムを研究開発しています。例えば、基地局を中継せずにスマートフォンだけの通信ネットワークを作れば、回線が繋がらなくても通話やメールができるようになります。このようなネットワークを「アドホックネットワーク」といいます。今はコンピューター上でシミュレーションを重ね、効率よく遠くまでデータを届けるにはどうしたら良いかという理論的な研究がメインです。最終的にはソフトウェアとしてスマートフォンに組み込み、ユーザーの安心・安全に役立てることを目標にしています。

好きな研究だからこそ楽しめる

研究テーマを決める際、学生には興味のあることを追究してほしいと伝えています。自分が好きな分野であれば、夢中で研究に取り組むことができるからです。鉄道に興味がある学生は電車内における安心・安全に着目し、車内の状況をスマートフォンで簡単に伝えるためのシステムを研究しました。例えば、電車内で急病人が出た時には非常ボタンを押しますが、ラッシュ時にはすぐに押せないことがあります。そのような時にアドホックネットワークを使えば、車内が混雑していてもスマートフォン一つで車掌に連絡することができます。このように、災害時だけでなく身近な生活における安心・安全を守るためにも、無線通信が役立ちます。研究は基本的に個人で行うことが多いものですが、同時に研究室の仲間とコミュニケーションを図り、議論をしながら進めることも必要です。そのため、ゼミ合宿や懇親旅行など、学生たちが親睦を深める機会を設けています。研究室で培ったチームワークは、社会に出てからも必ず役に立つはずです。

研究室リスト